緩和ケアQ&A |
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Q1. | 緩和ケアってなんですか? |
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A1. |
緩和ケアは、本来、生命をおびやかす病気に直面している患者とその家族に対して広く適用されるものですが、現在は、その代表としてがんの方が対象の中心となっています。庄内プロジェクトもがんの患者さんを対象としたもので、ここではがんの緩和ケアについてご説明します。 |
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がんの緩和ケアは、『がんと診断された早い時期から、それぞれの患者さんのその時の状態にあった方法で、さまざまな「つらさ」を和らげ、その人らしく生きることを援助する治療です。世界保健機構(WHO)は、緩和ケアについて「がんの進行した患者さんばかりではなく、診断された早い時期から、がんに対する治療と同時に取り入れられるべき」と提唱しています。がんが進行している患者さんでは、緩和ケアは特に大きな役割を果たします。しかし、手術や抗がん剤などの治療中の患者さんたちにとっても、つらさに対処することは、がん治療と同じように大切です。緩和ケアを早い時期から取り入れることで、安心してがんの医療を受けることができます。』 |
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Q2. | 緩和ケアを受けるにはどうすればいいですか? |
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A2. |
現在かかっている病院・医院の主治医や看護師、病院の医療ソーシャルワーカーなどにお尋ねいただくか、緩和ケアサポートセンター鶴岡・三川(TEL:0235-26-5180 FAX:0235-26-5156)にご相談ください。 |
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Q3. | がんはとても痛いと聞いたのですが本当ですか? |
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A3. |
がんという疾患が一番恐れられている理由の一つが「痛み」です。しかし、がんでも3割程度の方は、「痛み」を経験しません。そして、たとえ「痛み」があったとしても、がんの「痛み」は治療できる症状です。痛い時は我慢せずきちんと主治医や看護師に伝えて治療を受けましょう。 |
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Q4. | 緩和ケアを受けるにはどうすればいいですか? |
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A4. |
がんの痛みは適切に治療すれば、ほとんどが取り除くことができます。がんの痛みの治療で大切なことは、痛いときにだけ薬を使うのではなく、痛みがない状態が続くように規則的に鎮痛薬を使うことです。それでも痛くなったときに使う薬も用意されています。痛みの強さは患者さんによってさまざまです。世界保健機構(WHO)は痛みの強さにあわせて医療用麻薬を含めた適切な鎮痛薬を選んで使う方法を示しています。この方法は「WHO方式がん疼痛治療法」と呼ばれ、世界中で行われている最も効果的で安全な治療法です。 |
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Q5. | モルヒネは危険なくすりではないのですか? |
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A5. |
がんの痛みの治療に用いられる医療用麻薬の代表が「モルヒネ」です。モルヒネには、内服薬の中でも、効き目が短いものの早く効く速放剤(粉末(粉薬(こなぐすり))、錠剤(玉薬(たまぐすり))、液剤(水薬(みずぐすり))があります)、ゆっくりと長時間効く徐放剤(錠剤、カプセル剤、細粒などがあります)があり、さらに坐薬、注射薬など多くの剤形が揃っており、種々の痛みに対応できます。 |
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Q6. | 治らないがんになっても、できるだけ家族と一緒に家で過ごしたいのですが可能でしょうか? |
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A6. |
外来や在宅で緩和ケアを受けることによって、家族と一緒に、これまでの生活を継続しながら過ごすことができます。往診や訪問看護を利用することで、入院中と同じような治療を続けていくことができます。 |
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Q7. | 親が進行がんになってもみんな働いていて、とても家ではみられないと思うのですが…。 |
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A7. |
患者さんのご希望に合わせて療養場所とその状態にあった緩和ケアの形を選ぶことができます。
もし患者さんが、家で過ごしたいと希望される場合は、往診、訪問看護、訪問介護(ヘルパー)、訪問入浴、デイケア、デイサービスなどを組み合わせることによって、家族の手助けをして、家での生活を支えることができます。是非、Q2の答え(A2)の相談先やケアマネージャーにご相談下さい。 |
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Q8. | 在宅で緩和ケアを受けるためにはお金がかかるのではないでしょうか? |
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A8. |
在宅緩和ケアの費用は、医療保険や介護保険の適用を受けます。医療費は年齢や保険によって1~3割の負担となりますが、入院している時より少なくて済むことが多いと思います。さらに、もし高額になるようなら、高額療養費制度で一定額以上は戻ってくるようになります。また、介護保険は、末期のがんの場合は、40歳以上から1割の負担で利用できます。どちらも、所得によって減免の制度もあります。詳しくは、病院の医療ソーシャルワーカーや緩和ケアサポートセンター鶴岡・三川(TEL:0235-26-5180 FAX:0235-26-5156)にご相談ください。 |
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Q9. | 抗がん剤の治療をしながら、緩和ケアを受けることは可能でしょうか? |
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A9. |
もちろん可能です。世界保健機構(WHO)は、緩和ケアについて、「がんに対する治療と同時に取り入れられるべき」と提唱しています。治療をしていくことで、副作用による症状、心のつらさや落ち込み、イライラ、眠れないなど、また社会的・経済的な不安もでてくると思います。これらの「つらさ」を和らげるためにも緩和ケアを早い時期から取り入れていくことにより、安心してがんの医療を受けることができます。 |
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